旧版嬉野流と新版嬉野流について その2
旧版の嬉野流を始めた頃は棒銀でアッサリ突破を狙ってくる相手が多く、繰り出した左銀の斜め引きで受けるのを考えつくのにもかなりの実戦を経ることになりました。
何とか受かる、若しくは持ちこたえられる局面を作り、相手が飛車先交換と棒銀に掛けた手数をムダにしてこちらの攻めを如何に通すか、がキモでした。
土下座の歩も何とか相手の棒銀を凌いでその後にこちらの棒銀成功し、やっと角銀総交換して捌けたのも束の間、みんな決まって88歩と打ってきて毎回困らされた実戦経験を生かして産み出したものなのです。
というわけで旧版は言うなれば「相手の飛車先交換に掛けた手数分を最小限の手数で低く受け、そこが破られる前に斜め棒銀から一気に踏み込んで攻め倒すことを主眼」としていました。
新型はちょっと、というかだいぶコンセプトが変わりました。
その理由は、角を引かないことでいろいろと変化球が投げられるようになったのです。
その辺はあまりに細か過ぎてボリュームが大きいため、まだ説明するほど頭が整理出来ていませんが、新版は言うなれば「初手68銀から始まる、未知の力戦に引き込む総合戦法」というのが一番しっくりくるかなと思ってます。
相手が居飛車、振り飛車、横歩取り模様、相掛かり模様のどれを選択しても、こちらも必死に手を尽くせば対応が可能と思ってます。
旧版の破壊力はある程度は残しつつも、さらに相手への対応力とこちら側の選択肢を増やした、というとちょっとカッコ良すぎですかね?(苦笑)
でも私をリアルに知っている人やネット将棋のアカウントを知っている人は、相手の形によって様々な駒組みに変化し、珍妙な手作りから乱戦・勝負形に持ち込み、薄い王のまま寄せ切る(当然、惨敗も多々ありますw)棋譜をご覧になった方も多いと思います。
幼少の頃から本などは一切読まず、駒落ち上手を含めて実戦ばかりやってきた経験が、変な先入観を持たず千変万化する局面に対応出来ているのかなという気もします。
大ポカは未だによくやらかしますけど(苦笑)